「100年予測」という本はビジネス活動をするうえで参考になります
近年はアメリカと中国がバチバチと火花を散らして貿易紛争をしていますよね。
私のように、中国をはじめとする海外に生産工場を置いている企業に勤務しているビジネスマンにとっては、アメリカと中国の貿易紛争の行方はとても気がかりです。
そこで、どのようなビジネス判断をくだせば間違いがないのかと思い、この本は読めば参考になるかなと考えて手に取った本が「100年予測」です。
アメリカは世界の制海権を握っている
この本を読むと、アメリカは軍事的に太平洋や大西洋、インド洋など世界のすべての海において軍事的覇権を握っており、どの国もアメリカに対して逆らうことは不可能だということがわかります。
そして、アメリカは、常に自分の国よりも力をつけそうな国に対して厳しい姿勢をとる国であり、現在、アメリカの標的となっている国が中国なのだということがわかります。
だからこそ、アメリカは中国に対して関税の引き下げ要求や、ファーウェイ社のアメリカ市場からの排除などを矢継ぎ早に実行しているのですね。
アメリカって怖い国ですね。
しかし、この事実を知っただけでも、私たちはビジネス判断を下しやすくなります。
中国は一枚岩ではない
中国の特徴についても、この本では詳細に述べられています。
この本では、中国という国はけっして一枚岩ではないと書かれています。
具体的には、上海や深?などの沿岸部の住民たちは経済的に豊かになっており、思想的には日本やアメリカなどの西側先進国に対して親しみを感じているようです。
一方、奥地の農村部の住民たちは経済発展から取り残されており、いまだに発展途上国レベルの生活を強いられているようです。
つまり、沿岸部の住民と、農村部の住民では意識がまったく異なるようですね。
しかも、仮に中国とアメリカなど西側諸国が紛争当事者となった場合には、沿岸部の豊かな住民たちは中国から脱出する可能性もあると書かれています。
意外ですよね。
しかし、これが中国という国の実態なのだなと知ることができると、グローバルレベルのビジネス判断は下しやすいですね。
まとめ
この本を読むと、グローバルビジネスを展開している企業に勤務している人間は、原則的にはアメリカの意向に沿う形でビジネス判断を下せば間違いはないと思えますね。
具体的には、中国に置いている生産工場を、ベトナムやインドネシアなどの他国へ移転させるのです。
アメリカは中国に対する高い関税を撤廃することは、当分ないと思えます。
当分とは10年以上という意味です。
そうなると、せっかく中国に設立した生産工場ですので移転させるのはもったいないのですが、中国からアメリカへ輸出するのでは関税が高すぎて、私たちのビジネスが成り立ちませんよね。
ですから、私たち民間企業は中国から撤退することが正しいビジネス判断なのだと、100年予測を読んで思った次第です。